とある会場で
知り合いの方に誘われて、とある会場に行って来た。
そこはホテルの4階にあり、ジュエリーやバックや時計などが売られている。タダで飲み物やケーキ、チーズ、寿司まで振舞われると言う。限定二日間の催しだ。食べに来るだけでもいいと言われ、ふーんと思いつつ少し心が動いた。
半年前に腕時計を一度に二つ無くして、買わないといけないかなあと思っていた頃に話を聞いたので、それもあってちょこっとのぞいて見る気になった。
しかしながら、そこはやや宗教色があり、積極的に行こうとは思わなかったのだけれど、ついでの用があったので行ってみたのだった。
いやああああ、なんだあの熱気は。なんか昭和の演歌歌手みたいな、ドサ回りの旅役者みたいなオカマバーみたいな、そう言う人がいっぱいいる、なんとも言えない空間だった。
いや、悪いところじゃないのよ。むしろ善人の集まりという感じよ。皆幸せそうだったし。しかし、あたしはいいわあ、と思って、会場を後にした。
タダで飲み食いできるとは言うものの、やはり遠慮した。
帰りに行きつけの喫茶店でもらったホットケーキのただ券があったので、それを昼ご飯にした。
タダより高いものはないということわざを思い出した。と同時に、信じるものは救われるという言葉も。いやはや、あの熱気、いつか文章にしたい光景だった。*