私の本の第一歩
友がケーキを買って祝ってくれた。私の本の出版を。第一歩だねと、ローソクも一本。私は、自分の本が出せたことがゴールだと思っていたから、第一歩と言われてはっとした。
昔から自分の本を出すことができたらいいと夢見ていた。本は私をたくさん楽しませてくれたから、私が楽しませられる側へ回れたらうれしいと。
でも、そんなことは夢のまた夢と思っていたから、叶うなんて、嬉しくて嬉しくてたまらない。テレビの中の人だと思っていた憧れの人が私をの方を向いて微笑んでくれたような。夢って叶うのだなと実感した。
お金もかけた。でも、この喜びで元が取れた。友達もたくさん褒めてくれた。面白かった、考えさせられたと言ってくれた。そういうことを望んでいたからほんと、嬉しくて嬉しくて。
東京、福岡、三宮、全国で売ってたよ、買ったよと便りをもらった。幸せな秋をすごした。
思えば去年の誕生日10月11日に幻冬舎から依頼があったのだ。誕生日のその日にあるなんて、これは神様の思し召しと思って取り組んだのだ。あれからもうすぐ1年だ。
近所にある本屋、イオンの喜久屋書店にも23日にやっと入った。他より1週間以上遅れたからやきもきした。実際問い合わせたりもした。
おばさんになると図々しくなるもんだ。昔は恥ずかしかったことが、全然恥ずかしくない。
もし、売れたら第二弾が書けるかもしれない。自費出版でなく、印税ゼロなんだし、、、なんて期待していた。
この前テレビに蘇州日本人学校時代の教え子が出ていた。飛行機マニアで将来パイロットになりたいという有馬くん。好きだったよねー、機械の音だけで飛行機の機種を当ててしまうくらい好きで、知識が半端でなかったなあ。その子が、現役機長さんに質問していた。
「パイロットになるためには、今どんな訓練をしたらいいですか?」と。
すると、その機長さんの答えが素敵だった。
「専門的な知識はパイロットになってからでもいい。今は、人間性と積極性を磨いてほしい」
私は彼のように夢を語るには年を取りすぎていると思っていた。
けれど、売れなくても書きたい。今はそう思っている。まだまだネタは沢山ある。第二弾を望んでいた人もいる。嬉しいじゃないの。幻冬社は良かったけれど、お金のことを考えると、他の出版社もありだ。この前、仕事で会った大学の先生が教えてくれたところは2、30万でできるみたいだ。それなら、まだ出せる。贅沢な趣味だ。いや、これくらいなら趣味にお金をかけている人はいるだろう。
1冊出すと、もっとああすれば良かったこうかけば良かったなどと思う。2冊目ってそういう経験が生んだ価値があると思う。よし、出すぞ、2冊目。